お金がないのは不便なものでありますが、

それよりも知恵のないほうがまだ不便なことです。

価値なきものに使ったお金は永久に

戻らないものですが、

使い方では価値が出て必ず戻って来るものです。


お金は生活の糧であるから、正しい儲けからの

清いお金でなければならないのです。

卑しい儲けの濁ったお金は、

腐れた糧に等しいものであります。

だから、腐れた糧を身に付ければ

何ずれその糧によって命を断たれるものです。

お金は生きものです。

寝かせば寝ぐせがつき、

働せば働きぐせがついてどんどん

お金を稼いでくるものです。


お金は大道芸人によく似ています。

何かをしていないと誰も見向いてくれないのです。


長者は〈使った銭〉を毎日数えているが、

貧乏人は〈残っている銭〉を毎日数えている。

長者は酒瓶の〈飲んだ量〉を毎日数えているが、

貧乏人は〈残っている量〉を毎日数えている。

お金は貯めて一度に使うことが出来るが、

時間は貯めて一度に使うことは出来きません。

お金そのものには価値は全くないのです。

使った時にその使いみち次第で価値が生じます。

お金は心臓のようなもので動いてなければ

総ての機能が麻痺してストッブします。


どんなに汚れているお金も、

善人の手もとを通れば浄化されて

〈清きお金〉に変身してくるものです。

どんなに清いお金であっても

悪人の手もとを通れば〈汚いお金〉に変身します。

夢なきお金を幾ら多く持っても守銭奴に過ぎない。

夢あるお金は多少にかかわらず友を呼びます。


計算が合って銭足らず、心が合うと銭足りる。

〈お金足らずは知恵足らず〉であります。


お金を幾ら貯めても

死ぬときには持って逝けないものです。

でも、借金は死ぬときに持って逝けることを

考え出した人がいます。

それが〈死んで借金を無くする生命保険〉と

いうものです。